地震に強いガス設備・安全対策

地震に強いガス設備

地震などの災害時に、まず力を発揮するのは予防措置です。武州ガスでは、主要なガス製造・供給設備は、材料や工法などに最新の知識や技術を取り入れて二重三重の安全対策を施し、大地震にも十分耐えられる耐震構造設備になっています。

地震に強いガス導管

中圧導管 [0.1MPa以上1MPa未満(1kg/cm²以上10kg/cm²未満)]

ガス導管は、地震の際には地盤の変動の影響を受けることが避けられません。そこで、高い圧力の主要導管には、強度が高く展延性にも優れた「溶接接合鋼管」などを使用しています。
これは、阪神・淡路大震災(平成7年1月17日、震度7)、中越地震(平成16年10月23日、震度7)、中越沖地震(平成19年7月16日、震度6強)、東日本大震災(平成23年3月11日、震度7)の際にも、その高い耐震性が確認されています。

低圧導管 [0.1MPa未満(1kg/cm²未満)]

ガス導管の約80%以上を占める低圧導管には地盤の影響を吸収し、地震による損傷を最小限にくい止めるポリエチレン管を採用しています。
武州ガスでは「ポリエチレン管」を早くから積極的に採用していますが、さらに使用範囲を広げて地震災害に備えていきます。

安全性の高い球形ホルダー

球体部は高張力鋼、基礎部分は支持地盤まで杭を打ち込み、鉄筋コンクリート基礎の上に支柱と球体をすえつけ、大地震にも十分耐えられる設計・施工となっています。また、揺れを吸収する働きをする設備も設置しています。阪神・淡路大震災では、激震地区(震度7)にガスホルダーがありましたが、全く被害はありませんでした。東日本大震災でも同様に高い耐震性が確認されています。

安全対策

ご家庭や事務所・工場・事業所などのお客さまに、いつでもどなたでも安心してガスをご使用いただけるよう、武州ガスでは最新の安全機器や安全システムで安全対策に万全を期しています。
ガスによる事故防止のため、今後もこれまで以上に安全に対する努力を続けてまいります。

家庭用マイコンメーター

メーター内のマイコンが24時間ガスの使用状況を監視して、ガス漏れ、器具の消し忘れ、地震(震度5程度以上)などを感知すると、自動的にガスを遮断します。武州ガスのお客さま(家庭用)には100%取り付けられています。

都市ガス警報器

ガス漏れを検知し、ブザーと音声で知らせます。室内型・戸外型・集中管理システムなどがあります。

安全型ガス栓

ゴム管が切れたり、外れたりして異常な量のガスが流れると、自動的にガスを止めるガス栓です。

ホテル・レストランなどの安全対策

ホテルの暖房・街のレストラン・地下街の店舗など大量にガスをお使いになる施設には「業務用ガス自動遮断装置」が普及しています。
ガスを使用中にガス漏れや、地震または火災などが発生するとガスを瞬時に自動遮断します。また、離れた場所からボタン操作でガス栓を開閉でき、その際にガス漏れの検査も自動的に行います。さらに、集中情報監視装置と接続して建物全体の安全管理も可能です。

地下街・地下室の安全対策

消防法およびガス事業法によって保安対策がいちだんと強化されており、総合ガス安全システムの設置を実施しています。

  • ガス機器の接続は鉄管・強化ガスホース・金属フレキ管を使用。また、ゴム管で接続する場合は安全型ガス栓を使用しています。
  • ガス漏れをすばやく発見する都市ガス警報システム※を採用しています。
  • 緊急時にはガスを瞬時にストップする緊急ガス遮断システム※を採用しています。

※都市ガス警報システムおよび緊急ガス遮断システムは防災センターと信号線で結ばれ、ビル全体で監視されています。

地超高層ビルの安全対策

消防関連機関の指導に基づき

  • ガス配管・ガス栓・接続具・機器のすべてに地震に耐えられる設計と固定法を施しています。
  • 各テナント・各住戸にマイコンメーターを設置しています。
  • 住棟全体のガスを遠隔操作できる緊急ガス遮断装置を設置しています。

という3つの組み合わせによる安全グレードの高いシステムを採用しています。

主要ガス設備の遠隔監視および遮断システム

坂戸事業所にて、常時、当社の主要ガス設備(ガバナステーション、ガスホルダー等)の圧力・流量・ガス漏れ・地震の大きさ等の状況を遠隔監視しておりま す。また、大きな被害が発生した場合には、二次災害を防止するため、事業所から遠隔操作(ガスの遮断)ができるシステムを設けております。